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幻蒼ネットワーク
なんとなく戯言(2010年06月)
2010/06/19
「けいおん!」1期12話、再々再々視聴くらい?(苦笑)。感想を書いてみる。

1期の最終回を銘打った「軽音!」。
アニメスタッフは2年の学園祭ライブを1期の締めくくりに持ってきた。
原作だとこのライブ、唯の風邪が原因で失敗しちゃうんだよな、まぁ、それもありだよね、などと思いながらも、アニメスタッフがどう仕上げてくれるのか、期待しながら見ていたわけだ。

原作1巻、裏表紙の紬お嬢さまの沢庵眉毛ネタをここで使うか。最初から飛ばしてるな(笑)。
で、唯の代わりに軽音部に現れる憂ちゃん。
原作でも楽しませてもらったお気に入りのエピソードだが、やっぱおもろいわ。「さもありなん」
声については、はっきりとは言えないが、憂ちゃんが唯の声色をまねてるっぽい?
しかし、このニセ唯ちゃん、よく見るとネクタイは2年生の水色を付けているが、上履きは1年生の赤のままだったりする。

そして、戻ってくる唯。あずにゃんの反応が超かわいい。
「最高のライブにするから」「もう…とくべつですよ」って、君らまるで恋人同士の会話だな(笑)。
さぁ、全員揃ったところで、ライブがんばるぞと意気を上げる放課後ティータイムの面々。
だが、ギー太がない。ここからアニメオリジナルの展開が待っていた。

ギー太を自宅まで取りに戻る唯。さすがにステージ衣装から制服に着替えたらしい。
和ちゃんの台詞から、10分押しでステージが始まったとして、そこから1曲遅れたのも足すと、おおざっぱな計算ながら、高校から唯の自宅までは往復15〜20分くらいだろうか。
1話と同じように、走る唯。そこに彼女のモノローグが被さる。
「すぐ見つかるから。私にもできることが、夢中になれることが。大切な、大切な、大切な場所が」
軽音部の部室。仲間たちと過ごす、緩やかに流れる放課後の時間。そこが唯の大切な場所なのだろう。

今回、澪と唯が唄うシーンが用意されているが、どちらもすごく丁寧な作画だ。
一言一言唄うさまをちょっと大げさにも見えるくらい、しかし、非常に魅力的な表情で描き出している。
この学園祭ライブが、ずっと記憶に残るような、そんな印象的なシーンだ。

まぶしい日の光をバックに、講堂の扉を開ける唯。1度目は効果音なしで。
モノローグから現実に戻ってきたかのように、2度目の扉を開けるカットでは効果音が鳴る。
「おねえちゃん、がんばってぇっ」…本当に憂ちゃんは唯のことが好きなんだな。
そしてそれに答える唯の「おぉぉぉぅ」の響きが気持ちいい。

息を弾ませステージに近寄る唯。
そんな彼女を迎える仲間たちの視線は眩しい日差しのように暖かだ。

「みんな、本当にごめんなさい。よく考えたら、いつもいつも、ご迷惑を…こんな、だ、大事なときに…」
顔をぐしゃぐしゃにして、鼻水まで流しながらもなんとか泣き出すのを堪える唯。
何度見ても、ここでもらい泣きしてしまう。
ありがとう、ごめんなさいの気持ちを素直に言える、唯みたいな娘は本当に可愛いと思う。
こんな子が身近にいたらきっと惚れてしまうだろうな。

「タイくらいちゃんと結べ」澪の言葉はぶっきらぼうだが、声の表情は優しい。
唯のことを思いやる気持ちが、タイを結んでやる仕草とともに伝わってくる。
思えば、軽音部を前向きな方向に導いているのは、澪だろう。
「今は私たちに出来る、精一杯のことをやろう」軽音部の気持ちを一つにした澪の言葉だ。

そんな澪に続いて、りっちゃんが「みんな唯が大好きだよ」この言葉に、唯はついに大泣きしてしまう。

そして、唯らしい、飾らない素直な気持ちを言葉にしたMCから放課後ティータイムのステージが始まった。
「でもここが、今いるこの講堂が、私たちの武道館です」

楽しそうにギターを弾く唯。仲間たちとの演奏を心から楽しんでいる。
眩しい。君たちのステージはとっても眩しい。
ほとばしる汗が輝いて。ふわふわ時間を唄う、君たちは、今、きらきら時間の中にいる。

やがて。ステージに立つ5人と観客までもが一体になった演奏が終わりを告げ、一抹の寂しさが漂う。
唯はやり遂げた達成感からか、澪、そして、あずにゃんと満足げに微笑み合う。

不意に聞こえるリフ。ムギがキーボードを鳴らし始めた。
私たちのステージはまだ終わりじゃない。汗まみれのその表情がとてもいい。

放課後ティータイムの面々で、仲間たちとの絆を一番大切に思っているのは、実は紬お嬢さまなのかもしれない。
放課後に、気の合う友達とたわいのない会話を楽しんだり、一緒にバンドをやったりと、当たり前のように過ごしている、その瞬間瞬間がとてもかけがえのない時間だということを、紬お嬢さまは知っているのだ。

…なんか全然書き切れていないのだけど、そろそろまとめに入るとしよう。
ゆるやか部活ライフを描いたアニメを見て泣いてしまうとは思っても見なかったけど、こういう一面もまた「けいおん!」らしいのかもしれない。
ありがとう。俺もけいおん、大好きだ。

ページ作成:蒼月 白羽

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